
「自分だけが、周囲から浮いている気がする…」
そんなふうに感じた経験はありませんか?
背景には、日本文化とINFPの気質の相性が関係しています。
この記事ではINFPタイプの人が、
- 日本社会で感じやすい「生きづらさ」の理由
- 自分らしさを活かす生き方のヒント
この2つに焦点を当て、具体的に掘り下げていきます。
読み終えるころには、自己理解を深めるための手がかりが見つかるはずです。
ざっくり結論(先に知りたい方へ)
- ノートに気持ちを書き出すと、感情を客観的に整理できる
- 副業から始めると、無理なく行動を起こしやすい
- INFPタイプは、日本の同調圧力や建前重視の文化に馴染みにくい
- 性格特性を理解すると、自分に合った働き方や職場環境が見つけやすくなる
なぜ「INFPは日本に合わない」と感じるのか?

「なんとなく生きづらい」
「頑張っても、周囲になじめない」
そう感じるINFPタイプの人は、多く存在します。
原因のひとつは、日本社会の常識とINFPタイプの価値観が合いにくいことです。
同調や建前を求められる場面が多く、日常の中で違和感が生まれやすくなります。
集団調和と内向型気質のすれ違い
日本では、「協調性」や「空気を読む力」が重視される傾向があります。
INFPタイプは、静かな時間やひとりの空間を大切にするため、集団行動を負担に感じやすいです。
学校や職場では、「全員で一斉に動く」「和を乱さない」といった暗黙のルールが求められがちです。
その中で、自分のペースを守りたい気持ちが否定されやすくなります。

周りに合わせるのが当然って言われると、自分がわがままなのかなって思っちゃう…

それはわがままではありません。性格の違いがあるだけです
心の声を無視しがちな社会構造
INFPタイプは、内面の声に敏感で、自分の気持ちを大切にします。
一方で、日本社会では「感情より結果」「好きを選ぶより安定が優先」といった価値観が重視されます。
その影響で、「やりたいことがある」「けれど周囲の反応が気になる」という葛藤が生まれやすいです。
気持ちを抑える生活が続くと、何を望んでいたのかが分からなくなってしまいます。
日本ではINFPが多いのに孤独を感じる理由
16Personalitiesの国別統計によると、日本はINFPの割合が高い国とされているようです。
INFPの割合が高いにも関わらず、多くのINFPタイプが、孤独や生きづらさを感じています。
背景には、INFP同士であっても本音を共有しにくく、共感し合う機会が限られているという事情があります。
たとえ近くに似た価値観の人がいたとしても、お互いに気づかないまま関わりが生まれないこともあるでしょう。
また、個性を出しにくい社会の空気は、孤独感を強める要因となります。
共通の悩みが見えづらい環境では、「自分だけが苦しい」と感じてしまいやすいのです。
海外のINFPは生きやすいの?

「日本ではなんだか生きづらい」
そう感じるINFPタイプの人にとって、海外での暮らしは魅力的な選択肢に映る場合があります。
海外へ移ることで、生きづらさは軽減されるのでしょうか。
オーストラリアで生活しているINFPタイプの経験をもとに、生き方の違いについて触れていきます。
「目立たない美徳」がプレッシャーになる国もある
日本には「出る杭は打たれる」という言い回しが存在します。
オーストラリアにも、それに近い「トール・ポピー症候群」という考え方が知られています。
「トール・ポピー症候群」は、オーストラリアを他の西洋諸国と区別する現象です
これは、大きな成功を収めたり高い地位にある人々(「トール・ポピー」)が、同僚よりも不当に優れているとみなされ、非難されたり「軽蔑」されたりするという考えです。
自分の成功を公に宣言したり自慢したりすることは、社会的に受け入れられません。
Culture vs MBTI: Being an Australian INFP
つまり、どの国にも「目立たずに振る舞うこと」や「空気を読む姿勢」を求められます。
海外=自由とは限らず、文化ごとの「ふつう」に合わせるプレッシャーはあるのです。
外向型が理想とされるのは西洋も同じ

西洋の文化では、「オープンで明るい人」が理想とされやすいです。
外向型理想という価値観に対して、INFPタイプは違和感を抱くことがあります。
「外向型理想」とは、社交的で外向的な人が理想の人間だという考えです。
この考え方は決してオーストラリアに限ったことではなく、むしろ西洋文化全般に当てはまります。
私は子供の頃から、社交的でおしゃべりな方が、静かで控えめな方よりも良いという神話を教え込まれてきました。
Culture vs MBTI: Being an Australian INFP
どの国でも「社会が理想とする人物像」と、自分の気質との間にギャップを感じることがあります。
多様性が安心感になることも
ただし、オーストラリアのような多文化社会では、価値観の違いが受け入れられやすいです。
個人の感性や生き方に対して、「他と違う」という理由だけで否定されることは少なくなります。
私はいつも異なる文化的背景を持つ人々と一緒にいる方が心地よく感じます。
おそらく、彼らは気質が違うので、私を批判したり、特定のやり方を期待したりする可能性が低いと感じているからでしょう。
Culture vs MBTI: Being an Australian INFP
海外での生活がすべての悩みを解決するわけではありません。
とはいえ、文化の多様性によって、INFPタイプの居場所が広がる可能性はあります。
どの国が正解という話ではなく、選択肢が一つではないと知ることが重要です。
次の章では、自分に合った環境を見つけるためのヒントを紹介します。
INFPはどこに居場所をつくればいい?

「日本社会が合わない」と感じることは、決して否定的にとらえる必要はありません。
むしろその感覚は、自分にとって心地よい環境を見極める力が備わっている証と言えます。
INFPタイプにとって大切なのは、周囲に無理に合わせることではなく、価値観を守りながら過ごせる環境を選ぶことです。
自分の価値観を守れる場所の条件
INFPが安心できる環境には、いくつかの共通点があります。
- 作業のペースを自分で調整できる
- 上下関係が強すぎず、自然な距離感で関われる
- 感性や考え方が否定されず、内面を大切にできる
- 他者と比較されず、自分らしさを保てる
厚生労働省が提供する「仕事価値観診断」では、働くうえで大切にしたい要素を見える化できます。
自分の価値観を見直すきっかけとして、このような診断ツールを活用するのも有効です。
「在宅・表現・サポート系」の3方向から考える
INFPタイプに合いやすい環境として、よく挙げられるのは3つのパターンです。
- 在宅・マイペース型:刺激が少なく、自分のリズムで動ける
- 表現・クリエイティブ型:内面をアウトプットできる仕事
- サポート・共感型:誰かの力になれる安心感がある仕事
すべてのINFPタイプに当てはまるとは限りませんが、仕事の方向性を意識するだけでも、環境選びの負担は軽くなります。
個性や強みを活かした仕事については、次のページで詳しく紹介しています。
≫ INFPに向いている仕事とは?|強みを活かせる職種と選び方のヒント
INFPが化けるのはどんな場所?
INFPタイプは、外向的なふるまいを無理に身につける必要はありません。
ありのままの気質が受け入れられる環境であれば、自分の力を自然に発揮できます。
IntrovertDear(海外サイト)で紹介されている記事には、印象的な一文が紹介されています。
内向的な人、特にINFP型の人が起業家を目指すなら、自分のビジネスについて伝えたい大きなストーリーを念頭に置くべきです。
絵が何を表しているのか、人々が何の疑問もなく正確に理解できるものでなければなりません。
直感的な内向型の人は、まさにそれが得意だと思います。
IntrovertDear:Evolving in the business world as an INFP personality type
つまり、性格を無理に変えようとするよりも、相性の良い環境を選ぶことのほうが重要なのです。
今日からできる2つの行動ステップ

「じゃあ、今の自分に何ができるんだろう?」
そう思ったINFPさんに向けて、無理なく始められる2つのアクションをご紹介します。
自分の価値観を見える化する
最初に取り組みやすいのは、自分が大切にしている価値観を言葉にすることです。
INFPタイプは、「感覚として理解していても、言葉にするのが難しい」と感じる場面がよくあります。
- どんなときに心が動いた?
- 何をしているときが自然体でいられる?
- どんな空気や状況が苦手?
価値観に関する問いをノートに書き出すだけでも、自分の輪郭が少しずつ見えてきます。
「自分はどういう人間なのか」を言語化する第一歩として有効です。
ノートに書き出す手順や、ジャーナリングの具体的な方法については、別の記事で詳しく紹介しています。
≫ 【初心者向け】ジャーナリングとは?|やり方と効果を徹底解説
副業で「自分の好き」を試す
すぐに転職や引っ越しが難しくても、副業や小さな表現の場であれば取り組みやすいです。
たとえば、
- ブログやSNSで自分の世界を発信する
- ココナラで、自分の得意をサービスにしてみる
- イラスト・文章・相談など、感性を活かせるジャンルに挑戦する
誰かに喜ばれる経験があれば、自信を育てるきっかけになります。
自己肯定感を少しずつ取り戻す助けにもなります。
数ある副業の中でも、ブログは感性や思考を言葉で表現しやすいです。
≫ INFPにブログは向いてる?性格タイプ別に見た相性と続け方のコツ
≫ INFPに向いている副業とは?スキルに自信がなくてもできる始め方
まとめ|「自分の軸」を見つけよう

日本社会とINFPタイプの性格には、たしかにすれ違いがあります。
ただ、それは能力や努力の問題ではなく、文化との相性の問題にすぎません。
何よりも大切なのは、自分の価値観やペースを守れる場所を選ぶ視点を持つことです。
この記事のポイントを、以下にまとめます。
- 日本文化と気質のズレを受け入れたうえで、環境の選び方を見直す
- 海外も万能ではないため、重要なのは「相性の良い場所をどう見つけるか」
- すぐに始められる二つの行動(ジャーナリングと副業)から一歩を踏み出す
無理に変わろうとせず、「選びなおす」という視点を大切にしてくださいね。