ジャーナリング効果ない?30秒チェックで原因がわかる|立て直し手順つき

ジャーナリング効果ない?30秒チェックで原因がわかる|立て直し手順つき
  • 心を整えるために始めたのに、ちっとも変化が見えない
  • 書いた後に嫌な出来事を思い出して、むしろ気分が沈んでしまう

自分を助けるための習慣が、回復ではなく負担になってしまう場合があります。

「書けば楽になるはず」と思っているほど、効かないときの落差は大きいですよね。でも、ここで大事なのは「向いてない」と切り捨てることではなく、今の状態に合う形に立て直すことです。

この記事では、ジャーナリングが期待通りの力を発揮しない理由を整理しつつ、心への負担を増やさずに気持ちの整理を進める手順を解説します。

安全のお願い

以下の気持ちがある場合は、書く作業をすぐに中断してください。

  • 心が息苦しさを感じたり、手が震えたりする
  • 嫌な記憶が急に浮かんで止まらない
  • 自分を傷つけたい、消えてしまいたいと感じる

まずは相談先を確保し、安全を優先してください。

厚生労働省の相談案内「まもろうよ こころ」から、電話・SNS相談につながれます。職場ストレスの文脈が強い方は「こころの耳」も利用できます。

先に結論を知りたい方へ

ジャーナリングが効果を感じにくい時は、原因がひとつとは限りません。よくあるのは、同じ悩みを頭の中で反復してしまう状態と、やり方が今の心の体力に合っていない状態です。

まずは30秒チェックで、今の状態を仕分けしましょう。

30秒セルフチェック

効果が出ない理由は、努力不足ではなく「心の状態」と「やり方」が合っていないためです。

無理に気合で続ける前に、いまの状態を仕分けましょう。

チェックは2つだけ

次の2つに、直感で答えてください。

  • チェック1:書いた直後、頭の中が少し整理された
  • チェック2:次にやることが1つ決まった

結果の見方は以下の通りです。

チェック1も2も当てはまる
今のやり方でOKです。継続しやすい形に微調整するだけで十分です。
チェック1は当てはまるが、チェック2は当てはまらない
まとめる力はあるので、最後の「終了」の作法が不足しています。次は「1行ルール」を優先してください。
チェック1は当てはまらないが、チェック2は当てはまる
行動は決まるのにモヤモヤが残りやすい型です。次は「1分版」で負荷を下げて、事実を短く扱ってください。
どちらも当てはまらない
今は負荷が強い可能性があります。「1分版」か「中断の基準」を先に確認してください。

結果別に選ぶ|今日やる対策

仕分けの結果に基づき、今日から優先すべき対策を提示します。

全部やらなくて大丈夫です。今のあなたに合うものをひとつ選んでください。

今日やるのは「1つだけ」でOKです

  • 書くほど落ち込む:「1行ルール」で、考えを強制的に終了させます。
  • 書けない、続かない:「1分版」で、負担を物理的に下げます。
  • 変化が見えない:吐き出しに加えて「次の一手」を必ず入れます。変化は小さくてOKです。動きを1つ作ることが重要です。

ここから先は、それぞれの手順を具体化します。読みながら「自分はこれだ」と思った箇所だけ拾ってください。

基本の流れも確認したい方は、次の記事が参考になります。
≫ 【初心者向け】ジャーナリングのやり方と効果を解説

モヤモヤを減らす「1行ルール」

落ち込みやすさの主な原因は、「感情を出しっぱなしで終わる」流れにあります。脳が悩みを引きずらないように、意識的に「終了」を告げるスイッチを作りましょう。

感情を書く時間は3分から5分で終了させます。

筆記を終えた直後に、必ず「5分以内に終わる小さな行動」を1行だけ書き足してください。

  • いまの気持ち:感情を一言で書き出す(例:不安、イライラ)
  • きっかけ:何が起きたかを簡潔に書く(例:仕事でのミス)
  • 次にやること:自分が落ち着く具体的な行動を書く(例:お茶を飲む、SNSを見ない)

曖昧な気持ちを具体的な動きにつなげると、脳は「一旦は完了した」と判断しやすくなります。

「次にやること」は、前向きな解決策である必要はありません。“落ち着くための小さな動き”で十分です。目的は、悩みを片づけることではなく、いったん閉じることです。

書く内容に迷う場合は、次の記事から1つ選んで始めてください。
≫ 【保存版】毎日使えるジャーナリングテーマ190選を紹介!

気力ゼロでも続けられる「1分版」

「毎日しっかり書かなければ」という思い込みは、ジャーナリングを苦痛な義務に変えてしまいます。

気力が残らない日は「途切れさせないこと」だけに集中しましょう。気力がない日は、感情を深く掘り下げてはいけません。

以下の制限だけを守って、筆記をすみやかに終了させます。

  • 時間は60秒で終了:タイマーを活用して、鳴ったらすぐにペンを置きます。
  • 書くのは3行まで:決めた量を超える書き込みは行いません。
  • 単語だけで完了:文章にする手間を省き、単語を並べるだけで終わらせます。

1分版は「薄い」方法ではありません。むしろ、しんどい日に深掘りしないための“安全装置”です。

続けるための技術というより、悪化させないための工夫だと思ってください。

効果が出にくい原因と、逆効果になりやすい条件

毎日書き続けても変化が見えない背景には、脳の仕組みや、やり方のズレが関わっています。

特に以下に当てはまる時は、書く作業がかえって不安を強める状態になりやすくなります。

1. 同じ悩みが何度も戻ってくる状態

嫌な記憶が頭を離れないときに細かく内容を書き出す行為は、脳の中で当時のストレスを何度も再生している状態になりがちです。

吐き出しだけで終えると、嫌な記憶がより強く残ったように感じることがあります。

「出せばスッキリするはず」なのに、終わったあとに重くなる。このタイプは、吐き出しそのものよりも、終わり方(閉じ方)が重要になります。

だからこそ「1行ルール」が効きます。

2. 自分を責める習慣が抜けないとき

「うまく書かなければ」と考えすぎるほど、記録の場が自分を採点する場に変わります。否定的な言葉で終えるほど、自信を失い、心は疲れてしまいます。

ジャーナリングは文章力の競技ではありません。“正しい答え”を書く場所でもありません。

整える場所が、いつの間にか自分を追い詰める場所に変わっていたら、一度ルールを軽くする必要があります。

3. 心身のエネルギーが不足しているとき

睡眠不足のときや心の傷が深いときは、自分を客観的に見る力が残っていません。

脳を動かす体力が足りない状態では、判断力が鈍りやすくなります。この時期は「何もしない時間」を確保して、回復を待つことも重要です。

“書くこと”がいつも正解とは限りません。

しんどいときほど、回復を優先する判断が結果的に早道になることがあります。

安全に続ける基準と相談先

ジャーナリングは心を整える助けになりますが、万能ではありません。

心のエネルギーが極端に低下している時期は、筆記行為自体が症状を悪化させる原因になり得ます。

中断が必要なサイン

次の症状が出る場合は、記録をすぐに止めて、お休みと専門家への相談を優先してください。

  • 動悸、息苦しさ、手の震えが起きる
  • つらい記憶が鮮明に蘇る
  • 自傷したい気持ちや、消えてしまいたい気持ちがある

相談先を把握しておく

自分だけで解決できない不調は、恥ずかしいことではありません。必要に応じて、相談窓口や医療機関の利用も検討してください。

よくある質問

ジャーナリングの効果は何日で出ますか

研究では「短時間の筆記を複数回行う設計」が多い一方で、効果の出方には個人差があります。1 2

数日で変化を感じる人もいれば、数週間かかる人もいるため、焦らずに心の変化を観察してください。まずは「書いた直後に少し整理されるか」を目安にすると判断しやすくなります。

書くほど落ち込む場合の対処法を教えてください

書く作業をすぐに中断し、目線をペン先から外してください

当日は深呼吸や温かい飲み物で体を落ち着かせることを優先し、翌日以降は「1分版」などの負担が少ない方法へ切り替えてください。

夜に書くと眠れない場合はどうすれば良いですか

筆記の時間を夕食前などの早い時間帯に早めてください。

また、寝る直前は悩みを掘り下げるのではなく、感謝したことや明日やるべきことに絞って書くことで、脳の興奮を抑えやすくなります。

まとめ

ジャーナリングで効果が出ない時は、原因をひとつに決めつけなくて大丈夫です。

今日から7日間は、改善を焦らず、次の2つだけを選んで行動してください。

  1. ノートで続ける日: 3分で筆記を止め、5分で終わる動きを1行書き足して閉じる。
  2. 考える余裕が無い日: 1分版で単語だけ書いて終了する。深掘りはしない。

まずは今日、ノートの最後に「5分以内にできる行動」を1つだけ書いて閉じてみてください

参考文献

  1. PMC:表現筆記(expressive writing)に関する研究レビューの一例 ↩︎
  2. PLOS ONE 2025:表現筆記介入に関する近年の総括(システマティックレビュー) ↩︎