
「ジャーナリングを始めてみたいけど、何から手をつければいいの?」
そんな悩みを抱えていませんか?
ジャーナリングとは、自分の内面を書き出すことで、感情の整理・ストレス解消・自己理解の向上などに役立つメンタルケア手法です。
実際、近年は「書く瞑想」としても注目されており、手軽に心を整える習慣として多くの人に取り入れられています。
この記事では、初心者でも無理なく始められる方法、得られる効果、注意点までを、筆者の体験を交えて解説します。
この記事の要約(先に知りたい方へ)
- ジャーナリングとは?:感情や思考を書き出して自己理解を深めるメンタル習慣
- 日記との違い: 日記は出来事の記録、ジャーナリングは内面の整理
- 初心者向けの始め方:ノートとペンを用意し、書く時間を決めて、完璧を求めず自由に書く
- 効果:ストレス軽減、創造力UP、自己肯定感の向上
- 注意点:ネガティブな感情の再体験には注意。心の不調がある場合は専門家の助けを。
ジャーナリングと日記の違いとは?

「ジャーナリングって、日記と何が違うの?」という疑問は、多くの人が最初に抱くものです。
ジャーナリングと日記の違いを、以下の表にまとめました。
項目 | 日記 | ジャーナリング |
---|---|---|
目的 | 出来事の記録 | 感情・思考・気づきの言語化 |
書く内容 | 「何があったか」 「誰と何をしたか」 | 「なぜそう思ったか」 「何を感じたか」 |
書き方 | 時系列に淡々と書く | 自由な形式で書く (箇条書き・図・イラストもOK) |
日記は主に事実の記録です。一方で、ジャーナリングは自分の内面と向き合う行為です。
たとえば、日記では「今日は友人とランチをした」と書きます。
ジャーナリングでは「友人と話して嬉しかった。自分の悩みを素直に話せて、心が軽くなった」といった気持ちの整理や内省が中心になります。
初心者でも迷わないジャーナリングのやり方とは?

ジャーナリングは、正解のない「自分との対話」です。
書き方にルールはありませんが、始めやすく、続けやすいステップを押さえることで効果を感じやすくなります。
以下では、初心者向けにジャーナリングのやり方を4ステップで解説します。
- お気に入りのノートとペンを用意する
- リラックスできる時間と場所を決める
- 書き始めるときのコツ
- 続けるための工夫
1. お気に入りのノートとペンを用意する
まずは、「自分だけの特別なノート」を選びましょう。
シンプルなノートから、おしゃれなハードカバーノートまで何でも構いません。
大切なのは、「手に取って開きたくなるかどうか」です。
私は、質感の良い紙と万年筆を用意したことで、「書くこと」が一つの楽しみになりました。
スマホアプリやiPad+スタイラスペンで始めてもOK!自分に合う道具で始めてみてください。
デジタルはプライバシーも守られるのがメリットです。
2. リラックスできる時間と場所を決める
「書こうと思っていたのに、気づいたら一日が終わっていた…」
そんな経験はありませんか?
続けるためには、あらかじめ「書くタイミングを決めておく」ことがコツです。
- 朝の静かな時間に、今日の気持ちを整える
- 夜寝る前に、その日を振り返りながら感情を言葉にする
- 週末の午後に、ゆったりコーヒーを飲みながら書く
書く環境も大事です。
お気に入りの音楽をかけたり、アロマや飲み物を用意して、自分だけの「書く空間」をつくってみてください。
3. 書き始めるときのコツとは?
「何を書いたらいいのか分からない…」
これもよくある悩みです。
でも、ジャーナリングに“うまく書く”必要はありません。
以下は、初心者向けのコツをまとめたものです。
- 完璧を求めない:誤字や文法ミスも気にしない
- テーマを決める:気分・出来事・ありがとうと思ったこと、など
- 時間を区切る:最初は5分、慣れたら10〜15分
「今日の気分はどうだった?」「どんなときに嬉しいと感じた?」
シンプルな問いから始めてみましょう。
4. 続けるための工夫は?
ジャーナリングは、自分に合った形で無理なく続けることが大切です。
以下は、「挫折しそうになったとき」の支えになるアイデアです。
- 書く時間を固定する(例:朝食後、寝る前)
- ノートをデコる(カラーペン・マスキングテープ・シールなど)
- 週1でもOKと決める(完璧主義を手放す)
- 「書けない日があっても責めない」ことをルールにする
「楽しめているかどうか」を一番大事にしてほしいです。
ジャーナリングにはどんな効果があるの?

「書くだけで本当に効果があるの?」と思われるかもしれません。
けれど、実際に続けている多くの人が、気持ちの整理や自己理解の深まり、前向きな変化を実感しています。
ここでは、代表的な効果を4つに分類して紹介します。
- ストレスの軽減・感情の整理ができる
- 創造力が育ち、アイデアが浮かびやすくなる
- 自己理解・自己肯定感が深まる
- 習慣としての達成感と前向きなループが生まれる
1. ストレスの軽減・感情の整理ができる
言葉にできないまま、心にモヤモヤを溜め込んでいませんか?
ジャーナリングは、感情を「言語化」することで、脳の整理整頓を助けてくれます。
- イライラや不安を紙に書くことで、客観視できるようになる
- 「なんでこんなに疲れているのか」が書くうちに見えてくる
- どんなときに心が動くのか、パターンが見えてくる
American Psychological Association(APA)でも、書くことによる自己省察がメンタルヘルスの改善に有益であると報告されています1。
ジャーナリングは科学的にも裏付けのある「書くセルフケア」として注目を集めています。
2. 創造力が育ち、アイデアが浮かびやすくなる
ジャーナリングは、頭の中の「未整理な思考」をどんどんアウトプットする場でもあります。
- 頭の中の混乱が整う
- 思考に余白が生まれ、新しい発想が湧く
- ブログ・創作・仕事のアイデアが自然と湧き出す
実際、私はブログ運営においても、「何を書こうか…」と悩んだとき、ジャーナリングのノートを見返すことでヒントを得られることが増えました。
3. 自己理解・自己肯定感が深まる
毎日のように「自分の気持ち」を書いていくと、本当の自分の声が聞こえてくるようになります。
- 嫌だと思っていたけど、実は無理をしていた
- うまくいかないと思っていたけど、成長していた
- 本当にやりたいことは「人に優しくすること」だった
こうした「小さな気づき」の積み重ねが、自己肯定感につながっていきます。
4. 習慣としての達成感と前向きなループが生まれる
「今日も書けた」「昨日より気持ちが楽だ」そんな小さな成功体験が、習慣として自信を育ててくれます。
- 毎日のジャーナリングが「自分を大切にする時間」になる
- 少しずつ前に進めている感覚を実感できる
- 書くことが癒しになり、生活にリズムができる
このように、ジャーナリングは気分を整えるだけでなく、創造性・行動・人間関係にまで影響を与える力を持っています。
とはいえ、「続けているのにあまり変化を感じない」「思ったより効果が薄いかも…」と感じる方もいるかもしれません。
次の記事では、効果を実感できないときにチェックしたい、落とし穴と対策をまとめました。
» ジャーナリングをしても効果が出ない理由と見直しポイントを解説
ジャーナリングの注意点やデメリットはある?

ジャーナリングはメリットの多い習慣ですが、書き方や内容によっては逆効果になるケースもあります。
ここでは、注意すべきポイントを2つの視点からお伝えします。
- ネガティブな感情を繰り返し書き出すと、かえって落ち込むこともある
- 精神的な不調がある場合は、専門家のサポートを受ける
ネガティブな感情を繰り返すと、かえって落ち込むことも
「辛かったこと」「悲しかった出来事」「怒り」など、感情をそのまま書き出すことは一見良いことのように思えます。
しかし、ネガティブな内容ばかりを繰り返し書いてしまうと、ネガティブな感情がさらに強化・再体験されてしまうことがあります。
たとえば、以下のとおりです。
- 何度も同じ怒りを書き続ける
- 自分を責める言葉ばかりになる
- 読み返すたびに苦しくなる
これでは、ジャーナリングが癒しではなく、感情のループを深める行為になってしまいます。
対策としては、ネガティブな感情を書いた後に、「ではどうしたい?」「今できることは何か?」といった問いを添えるのがおすすめです。
精神的な不調がある場合は専門家のサポートを
うつ病や強い不安症状など、精神的な問題を抱えている方が自己流で深掘りしすぎると、症状を悪化させるリスクがあります。
- ネガティブな思考が止まらなくなる
- 過去のトラウマが蘇りやすくなる
- 自責や無力感が強まることも
心当たりがある場合は、無理にジャーナリングをせず、心理カウンセラーや医師の助言を得ることを第一に考えてください。
ジャーナリングはあくまでセルフケアの一環です。
症状が重い場合は、専門的な治療と併用して行うようにしましょう。
【体験談】実際に続けて感じた、ジャーナリングの効果

ここまで理論やメリットを紹介してきましたが、「本当に続けたら変化を感じられるの?」という疑問もあると思います。
そこで、私自身の体験を通して感じたリアルな変化をお伝えします。
自己肯定感が少しずつ育った
私は元々、自分に自信がなくて、何をしても「これじゃ足りない」と思うタイプでした。
でも、ジャーナリングを始めてから「できたこと」「小さな進歩」に意識を向けられるようになったんです。
たとえば、こんなことを書いていました。
- 早起きできた
- 10分でも掃除ができた
- ブログのネタをメモできた
- コンビニで店員さんにちゃんと挨拶できた
一見、本当に些細なことばかりです。
けれど、毎日の「小さな成功」を言語化するだけで、自分を少し好きになれたのです。
頭の中が整理されて、ブログや仕事のヒントが浮かぶように
ジャーナリングは、「思考のデトックス」でもあります。
頭の中にある「あれもこれもやらなきゃ」という焦りや、「あの人の言葉が気になる」というもやもやを、いったん全部ノートに吐き出す。
すると、スペースが生まれて「本当に大切なこと」が見えてくるようになりました。
結果として、以下のような変化がありました。
- ブログのテーマを思いつく
- 記事構成がスムーズに組み立てられる
- 無駄なタスクに振り回されなくなる
「自分の声を聞く時間」を持つことで、周りに流されすぎない感覚が養われた気がします。
よくある質問(FAQ)

ジャーナリングについてのよくある質問をまとめました。
ぜひ、参考にしてみてください。
Q1. ジャーナリングにおすすめのノートはありますか?
はい、いくつかご紹介します。初心者には以下のノートがおすすめです。
- 無印良品の「文庫本ノート」:持ち運びやすく、シンプルなデザイン。紙質もなめらかで書き心地が良いです。
- MDノート(ミドリ):「書くことそのものを楽しむ」ために作られたノート。滑らかな書き味と上質な紙質が特徴です。
書きやすさは継続のモチベーションに直結します。実際に文具店などで手にとって、感触を確かめてみてください。
Q2. 毎日書く必要はありますか?
必ずしも毎日書く必要はありません。むしろ、プレッシャーになるなら「週に1回でもOK」です。
大切なのは、「続けられるペースを見つけること」。
- 気分が乗らない日は無理せず休む
- 書けなかった翌日に「また始めよう」と思えるかが大事
完璧主義を手放し、「続けられている自分」を褒めてあげてください。
Q3. 書く内容が思いつかないときはどうすれば?
そんなときは、「思いつかない」と書けばOKです。
あるいは以下のようなテンプレート質問を使うと、自然に言葉が出てきます。
- 今日の気分はどう?
- 嬉しかったことは?
- 気になること・心が引っかかったことは?
- 自分にかけたい言葉は?
「箇条書き」「絵」「図」などでもOK。文章だけにこだわる必要はありません。
また、「今日は何も思いつかない」と感じたときこそ、あらかじめ用意されたテーマを活用するとスムーズです。
次の記事では、初心者から経験者まで使えるジャーナリングのテーマを一覧で紹介しています。
» 迷ったときに使える!ジャーナリングのテーマを紹介
Q4. 手書きとデジタル、どちらがいい?
どちらもメリットがあります。それぞれの特徴を以下にまとめました。
手書きジャーナリング | デジタルジャーナリング |
書く動作によって心が落ち着く | 思いついたときすぐ書ける |
記憶に残りやすい | 検索・整理がしやすい |
アナログ感が心地よい | 写真や音声も一緒に記録可能 |
ノートを増やす楽しみがある | データで保存・バックアップ可能 |
「どちらが向いているか」は人によって違います。
まずはどちらか一方から試して、気分や用途に合わせて使い分けるのもおすすめです。
まとめ

ここまでご紹介してきたように、ジャーナリングは特別な道具も才能もいりません。
ただ、自分の感情や思考を「文字にする」という、たったそれだけで驚くほど心が整ったり、前向きな変化が生まれたりします。
ジャーナリングは、「自分をもっと知るための優しいツール」です。
誰かに話せない気持ち、言葉にならないモヤモヤも、ノートの上ではありのままのあなたのままで受け止めることができます。
「こんなことでいいの?」と思うような小さな一歩が、やがて「自分の心とつながる大切な時間」に変わっていきます。
あなたも今日から「書く習慣」を始めてみませんか?